情報紙で見かけてからずっと気になっていた展示会へ行ってきました。
上海博物館へ行くのも初めて。
いつか行ってみたいと思っていたから、ちょうどいい機会となりました。
入場は、なんと無料!
平日にも関わらず、入口と展覧室へ入るまでに少し並びました。
一人で美術館へ行くの、一体いつぶりだろう?
息子が生まれた頃は、こんな時が訪れるなんて想像もできなかったけれど、四月から幼稚園へ通い出し、今月からようやく15時降園となり、こうして一人で来られる時間をもてることが、とてもありがたく感じます。
息子が生まれる前は、仕事や吹奏楽団の活動で、平日も休日も日々クタクタになっていたけれど、それでも24時間いつでも自由の身だったことを思えば、もっともっといろんなことを経験しておけばよかった、と悔やんでしまうほど、子供が幼いうちは自分の時間ってありませんよね。
さて、音楽と同じ芸術作品である絵画は、やはり子供の頃から好きだった私。
美術の教科書に載っている名画を見るのも好きだったし、美術館へ行くのももちろん好き。
よく考えたら、私の名前にも「絵」の字が使われているし(笑)
大学が芸術大学だったから、音楽学部の他に美術学部もあって、友達が作品を描いたり作ったりしている姿を見るのも好きでした。
絵画を鑑賞する時は、それが描かれた年代と国を見て、音楽だったらどの作曲家の時代か考えて、その絵画を連想させるようなメロディーを頭の中で奏でながら見たりします。
そうすると、ものすごく感情移入してしまい、今日も大好きな絵画の一つに出会い、感動のあまり、一人で涙してしまいそうでした…
それがこの絵、レプリカは50元でした。
クロード・モネの「オランダのチューリップ畑」は五つあって、そのうちの一つと書かれていました。
以前、マルモッタン美術館展が名古屋で開催されていて、確かその時に初めて出会い、その色彩感に引き込まれたのですが、それが五種類もあるとは知らなくて、まさかここ上海で知ることになるとは。
モネ目当てで行ったのですが、この絵が展示されていることは全く知らなかったから、なんだか運命を感じてしまいました。
音楽でもそうだけど、フランスの印象派はやっぱり美しい。
中国語の解説を読んでみたら、「貧乏でも表現できることの幸せ」みたいなことが書かれていて、「幸せってなんだろう?」と考えさせられました。
日本での生活と比べれば、中国での生活は多少不便なこともあるけれど、何不自由なく暮らすことができている今。
幸せって、実は多くを求めなければ自分の身の回りにいくらでもある。
例えば、この色鮮やかな絵を自分の目で見ることができる。
もっと言えば、絵を見ている自分ではなく、絵ではなく本物の景色を自分の目で見て美しいと感じられること。
私にとっては、音楽で表現できることも幸せの一つ。
そんなふうに考えていくと、自分が今、こうして健康で生きていることだけでも幸せだと感じられる。
フランスやイギリスに風景画を見ていて思い出したのが、あと二ヶ月後に迫った春節の旅先。
最近いろいろ検討しているけれど、欧州の景色を見に行くのもいいなぁと思ったり。
さて、クラーク美術館展を見終えた後は、同じ二階にあった陶磁器館へ。
中国と言えば景徳鎮。
クラークは撮影NGでしたが、こちらはなんとOK。
中華料理屋さんでよく見かける麺鉢の本物(笑)
以下、気になったものたち。
↑裏印が鏡で映し出されていたのが印象的。
結局のところ私は、カラフルなものが好きだってことが分かりました(笑)
一人でゆっくり鑑賞できて、心がとても満たされました。
音楽や美術、フィギュアスケートなど、上海では日本よりも格安(または無償)で鑑賞できるから、とてもありがたいです☆