世界は広い

新しい生活だと思っていた環境が、いつの間にか日常になっていて、ありがたいと思っていたことが、あたりまえになっていく。

地球はこんなに広いのに、気忙しい日々に追われていると、どんどん視野が狭くなってきて、今の自分が置かれている目の前の世界しか見えなくなってくる。

そこにいられるだけで幸せだったのに、認めてもらえないと納得できない自分がいる。

でもそう思うのは、「そこにいる時の自分」にフォーカスしすぎているからだと、ふと気づく。

本来の私は、本当の私がやりたいことは、私の能力を発揮できることは、実は「そこにいる時の自分」ではない「私」であって、そこにいる私は、「私」の全てではなく、ほんの一部分の私だったことを思い出す。

日本を離れ、中国という全く異なる文化の国で生活し、いろんな国を旅してきた経験があるからこそ、日本での「あたりまえ」に疑問を持てるのだと思いたい。

日本の「あたりまえ」に、飲み込まれてはいけない。

今の日本国内ではあたりまえなことも、世界標準ではないことや、未来の日本では変わることも山ほどある。

そのことを肝に銘じて、私は私の道を見失うことなく進んでいきたい。


こんな時こそ旅に出たい。

そう、あの日通った、果てしなく続く異国の道へ。

そうだった。

どんなことがあっても、人からどう思われようとも、私は私。

他人の評価ではなく、私自身が自分を認めてあげられれば、それでいい。