価値観

今住んでいる賃貸マンションは、駅から徒歩1分、家の玄関から会社のデスクまで15分という、私にとって最高の立地。

会社は港区のオフィス街にあるため、そこからこの距離の駅近となると、さすがに高いのですが、部屋の広さは求めず、立地(自宅・会社・幼稚園の三角形が近いこと)と築年数の浅さとおしゃれさにこだわり、会社からの家賃補助にプラスαで済む程度。

そんな我が家、日本の賃貸にしては珍しく、最初から洗濯機が設置されていました。

私が想像する普通の日本人の感覚では、他人が使っていた洗濯機を使うのは抵抗があると思うのですが、上海駐在中に住んでいた日本人向け賃貸は、全ての家電がついていたので、そこからの引っ越しということもあり、特に抵抗はありませんでした。

しかも海外メーカーだし、なんとなくおしゃれな雰囲気。

最近ちょっと調子が悪く、マンションの管理会社経由で修理をお願いしたら、欧米メーカーの洗濯機の修理を請け負っている会社の技術者さんが来てくださり、何気なく私が、「日本に住んでいたら、普通は日本メーカーの洗濯機を買いますよね。」と、自分の価値観で話したら、「そうですか?私はこの仕事をしているからかもしれませんが、欧米メーカーの洗濯機を使ってらっしゃる方、たくさんいますよ。特に東京は。」とのこと。

そこからいろいろ聞いたら、修理で伺うのは、都内の高級マンションや芸能人のお宅が比較的多いそうで、私は私が知っている範囲内が常識だと捉えていたことに気がつきました。

この洗濯機はスウェーデンのメーカーで、年代的にイタリアで作られたものとのこと。

それを聞いて、一気に愛着が湧きました(笑)

上海在住中に物に対する価値観が変わり、日本に帰国してからは中国製は極力買いたくないと思い、それまでにも増して欧米製が好きになった私。

ただしそれは、家電にまでは及ばず、日常的に使うバッグや靴、石鹸やコスメの話だったので、家電に対しても、日本製の機能性が高く、使い勝手がいいものよりも、洗濯時間が長くて、洗濯物の出し入れ口に洗濯終了後に水が溜まり、毎回タオルで拭かなければならないような北欧製を、あえて選ぶ人達がいるってことを知りました。

頭の中では分かってはいたけれど、自分の価値観が世の中全ての人の常識ではないってことを改めて実感したし、今の自分にとっての常識は、人生のステージが上がるにつれて変わっていくということを、身をもって体験した出来事でした。

今の自分が知らない世界を、もっともっと知りたいから、いつもと同じことの繰り返しではなく、新しい体験ができる環境へ、どんどん飛び込んでいこう!