先週の金曜日の夜の出来事ですが、お友達からのお誘いで、バイオリニスト五嶋龍さんの、上海交響楽団とのコンチェルトを聴きに行ってきました。
曲はベートーヴェンのバイオリン協奏曲 二長調。
息子が生まれてから、クラシックのコンサートに行けるのはずっと先だろうなぁと思っていたし、ましてや上海でなんて思いつきもしなくてあきらめていたのですが、うちの息子より幼い女の子のママである彼女からお誘いを受け、はじめはダンナに家で子供をみててもらおうという話で検討していました。
でもやっぱり自分達だけで行くのは気がひけるし、どうなるか分からないけれど、とりあえずみんなで行ってみようということになり、19時半から、日本時間では20時半から始まるコンサートに、十ヶ月と一歳半の子供を連れて行くことにしちゃいました(笑)
幸いにも会場は自宅から歩いて行けるぐらい近い場所の、上海東方芸術中心(Shanghai Oriental Art Center)。
お友達のご主人とうちのダンナは、会社から会場へ直行、現地集合ということにして、私達は自宅から向かったけれど、夜だし寒いし子連れだしということでタクりました。
今回のコンサートを知るまで気にしたことがなかったけれど、家の近くにこんなに立派なホールがあったとは。
この日入ったコンサートホールだけでなく、オペラ用の大ホールもありました。
お友達が手配してくれたチケットは、220元の席が2枚と90元の席が2枚。
お友達の娘ちゃんはエルゴの中でねんねしていたので、何も疑うことなくそのまま私とお友達+娘ちゃんで220元の席へ。
14時から18時までお昼寝していた息子は元気すぎて、どう考えても連れて入るのは無理だったので、パパとお友達のご主人と三人で90元の席へ。
私達の席はステージからとても近く、五嶋龍さんの表情までもがよく見える場所でした。
これで220元は、日本と比べたら断然安いし、そもそも日本だったら、五嶋龍さんのチケットを取ること自体大変でしょう。
ステージの上に電光掲示板があったのには驚きました。。
あれ以外にも、上手側と下手側のドアの上あたりに小さい電光掲示板があって、曲が始まる時にはその曲の演奏時間が表示されて、演奏中には「楽章の間は拍手をしないてください」という表示など、聴衆に対してのメッセージが表示されていました。
日本でも楽章の間に拍手をしてしまう人がいるので、失礼ながら、そのアドバイスがなければ中国人は拍手してしまうと思うのですが、誰一人として拍手しませんでした(笑)
はじめはびっくりしたけれど、これには納得でした。
もう一つ驚いたのは、プログラムにも全ての曲に演奏時間が記されていました。
待つことが苦手というイメージの中国人。
この国らしい特徴ですね(笑)
コンチェルトの途中でお友達の娘ちゃんが起きた瞬間に泣き出すというハプニングがありましたが、五嶋龍さんの曲が終わってからの休憩でロビーへ行くと、元気いっぱいな息子の姿が。
聞くと、入口で「身長100センチ未満のお子様は入れません」と言われ、お友達のご主人と交代で息子をロビーで遊ばせて、一人ずつ90元の席で聴いてきたそう。
ご主人には本当に感謝です。
もちろん、私一人でゆっくり聴きに行かせてくれたダンナにも。
というわけで、お友達の娘ちゃんはもちろん100センチないので、本来ならばホールに入ってはいけなかったことが判明。。
でも、身長で判断するのもおかしな話のような。
息子の身長があと10センチ伸びたら連れて入れるわけだけど、絶対静かにはできないと思う・・・
けれど、会場には子供がけっこうたくさんいました。
日本ではプロオケのコンサートに子供を連れて行くことはほとんどないと思うのですが、4・5歳の子供を連れている中国人を見かけました。
パパ二人が後半も子供をみていてくれると言うので、ママ二人で220元の席でゆっくり落ち着いて鑑賞することができました。
これまでの人生で、オケの生演奏を聴く機会は数え切れないほどありましたが、今回のコンサートほどありがたいと思えたことはなかったように思います。
子供が生まれると、いろんなことに対しての価値観が変わると思うのですが、その一番の例だった気がします。
お友達とその価値観を共有することができて、あらためて幸せを実感しました☆
コンサートが終わって携帯を見ると、「自宅近くのイタリアンで待ってるよ」とダンナからのメッセージが。
その時点で既に21時半頃だったのですが、タクシーがまったく捕まらないので歩いて帰ることに。
お友達とコンサートの余韻にひたりながらおしゃべりして歩いたからあっという間でしたが、お店に着くと、22時を過ぎて閉店しようとしている店内に、二人のパパとお子ちゃま二人ではしゃいでいる姿が。。
しかも、私達のために料理を残しておいてくれたそうで、急いで食べて撤収しました(笑)
子供を振り回しちゃった感はあるけれど、とってもいい夜となりました。
お友達と二人で、上海にいる間、クラシックコンサートへちょくちょく行こう!という決意を新たに♪
— Marie@iPhone4